ヨルシカ「ノーチラス」にて③
そしてとうとう、「ノーチラス」。
海底二万マイルといえ作品に出てくる潜水艇、ノーチラス号の名前ですね。
「エルマ」に含まれる楽曲ですが、PVからして主人公が最後にエルマに宛てた歌だと分かります。
PVの内容は、主人公の旅先での暮らしの回想シーンと、届いた手紙を頼りに、エルマが主人公を探す現在のシーンが交互に映される、といったところです。
もう、全ての総集編感が強い...感慨深くなりますね。
あれはあの曲のここだ!と答え合せをしてるだけで十分楽しめる作品でした。
冒頭から泣かせにきますよね。主人公が浜辺に残した詩とギターを手に泣きながら歌を叫ぶエルマ。
雨とカプチーノではもう主人公のことなんて考えてませんよみたいな淡白な表情してたくせに。
やはり死因は花緑青の毒性の人口塗料を飲み干して海へ身投げ、でしたね。インクを泣きながら取り出し、次のシーンで空の瓶が投げ出されるところはあぁ、、、と言葉を失いました。
PVでの「君が僕の音楽だった」 、手紙での「君はまるで無謬の月明かりだった」、「人生が芸術を模倣」する。
彼にとって、エルマこそが模倣すべき芸術であり、それを失った今、音楽が作れるわけもなく、人生の生きがいも失ったんだなと、それをまざまざと感じさせられました。
最後までPVを見た上で疑問なのが、何故この曲は「ノーチラス」という題なのか。
潜水艇。深く海を潜るが、その最後は絶対に浮上してきます。海に沈んでいくということのメタファーとしては少し間違っている気がします。
事実Na-bunaも、再び浮上する、眠りから覚める、ことのメタファーと言っていますし。
ここは「エルマ」のアルバム買わないとわからないと思うんですが、
・君は一度音楽をやめた僕にとって、音楽を再び始めさせてくれた「ノーチラス」であり、心は絶望に沈みきり、体もこれから海に沈んでいく自分にとって、もしエルマが隣にいたら僕を救い出してくれる「ノーチラス」になっていたのになぁという、主人公にとってエルマが「ノーチラス」説。
・エルマはある辛い理由で主人公と離れ離れになってしまい、エルマと離れていても、いつでも君のことを想い、歌を作り続けている。僕はいつまでも君を忘れないから、前を向いて生きていってほしいという、主人公の歌が、エルマにとっての「ノーチラス」説。
うーん、下っぽい気がしますね。歌詞的にも。
まああとは明日買いに行くアルバム次第ですな。総評した感想はそれを見てからにしようと思います。
「ヨルシカ」。どれも素敵な楽曲ばかりです。夏を感じたい人、夏の儚さに触れたい人、ぜひおススメです。